⑦こういうのでいいんだよ It’s Okay Like This

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構成のバランスを意図的に壊してある

———-なかなか変わった曲だね。

そう思うだろ?

構成のバランスを意図的に壊してあるんだ。

———-イントロが妙に長いね。

通称「あむあむパート」はかなり長くとった。

今までの自分だったらこんなに同じフレーズを続けることはなかったと思うけど、ここは長くしたかった。

———-何か理由はあるの?

聴く音楽の幅が以前より広くなってることが大きいかな。

例えば「JAGATARA」の曲ってなんでこんなに同じフレーズを繰り返すのかなぁって不思議だった。

飽きちゃうじゃないかってね。

———-今なら意味が分かる?

いや、意味は分からない。

けど心地良いときもある。

「フィッシュマンズ」の「Long Season」とかさ、同じフレーズが延々と繰り返されるんだけど、全然飽きないんだ。

あとは「Iron Butterfly」の「In-A-Gadda-Da-Vida」とかもさ、いつまでやるんだってくらいにインプロビゼーションを続けるんだけど、コレが飽きないんだ、心地いいんだ。

———-うん、共通点があるね。

そう、ドラッグだね。

ドラッグ使用による時間感覚の変容だ。

でも僕はシラフだから、あれ以上長くすることは出来なかった。

きっと飽きちゃうからね。

だから同じフレーズを続ける僕の限界があのくらいだったってわけ。

こっそりアレンジも変わっていっているしね。

———-1番2番3番と間髪入れず続くのも珍しいね。

カレー→ラーメン→メタルという流れを明確にするためには、ああいう流れが必然だったんだ。

「Judus Priest!」って叫んでからあのリフに突入するから

———-その後にも、不自然、と言ったらあれだけど、同じリフを延々と繰り返すパートが入るね。

うん、あれも僕が繰り返せる限界だな。

飽きないような仕掛けもこっそり入れているし。

あれは「Judas Priest」の「Steeler」(「British Steel」収録)を意識したんだ。

「Steeler」は曲の最後に同じリフを延々と続けるんだ。

———-…何だか似てない?

似てるね(笑)

でも「Judus Priest!」って叫んでからあのリフに突入するから、まあ許してほしいね。

カタルシスが全身を貫いたことだろう

———-リフが終わってソロに突入だね。

そう、ソロからは今までの償いをするかのごとくポップになる。

転調して落ちサビからの爆発ってのも日本のポップスによくあるパターンだ。

最後は定番のコード進行で締めるという素晴らしい流れだ。

どうだい、カタルシスが全身を貫いたことだろう?

———-言うことがいちいち大げさだね。

苦労して作ったからね、自画自賛したいんだよ。

求道者は「これでいいのだろうか」という疑問をいつも心に抱えてる

———-歌詞についてはどう?

歌詞は、特にひねりなし。

よくネットで見かけるフレーズ「こういうのでいいんだよ」を主題に書かれたものさ。

色々試行錯誤してみたけど、結局ここに戻ってきちゃうんだよなぁってこと。

でも、どんな世界でもそうだと思うけど、求道者は「これでいいのだろうか」という疑問をいつも心に抱えてる。

というか抱えていなければならないと思う。

だからこそ最後の最後は「こういうのもいいんだよ」というフレーズに変えてあるんだけどね。

———-なるほどなるほど、「あむあむ」言ってて良いのかなって疑問に思ったりしたんだね?

…それはあるかも。

でも結果堂々とすればいいという結論になったのさ。

———-うん、ずいぶんきれいにまとまったけど、こんなんでいいのかな?

大丈夫、こういうのでいいんだよ。

2022.5.24 Freakz

聞き手

マルセルク・アダムス・ガレット:詭弁研究科

 

 

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