———-これは、どういった曲なんだい？
これはね、実は一番最後にできあがった曲なんだ。
———-そうなんだ、何だか意外だね。
そうだろ？ ９曲出来上がった状態で、もう１曲バラードが準備されていてね。
このバラードの作詞を外注していたんだけど、間に合わなくてね。
そこでバラードは次のアルバムにでも入れるとして、急遽別の一曲を作ることにした。
———-その割にはアルバムによく馴染んでいるね。
まぁ同じ人が作っているからね。
歌詞のストックはまだ数曲分あったから、その歌詞の内容と、リフのストックを照らし合わせて、「君が代ゼミ」という詞を選んだんだ。
———-危険な香りのするタイトルだね…
ギリギリアウト、かもしれないね（笑）。
主題のピコピコいってるシンセのリフ、あれがこの詞に合うんじゃないかなぁと思って作り始めたのさ。
———-なかなかキャッチーなシンセだよね。
バラードは９曲目に入れようと思っていたから、じゃあこの曲も９曲目に…と思っていたけどバランスが悪くなった。
———-だろうね。
それでアッパーな曲が続くのも勢いがあって悪くないなと思って、のっぺらぼうに続く３曲目に持ってきたんだ。
———-この流れは解説を書いたYOSHIFUMIも褒めていたよね。
ありがたいことにね。
でもね、最後にできた曲だからね、どの９曲とも似ていない歌メロを考える必要があった。
だから少しへそ曲がりなコード進行も出てくるね。
———-「左利きは矯正」とかのあたりでしょ。
その通り。
あとは詞の内容的に軍歌のようなテイストを出したかったんだけど、そこも上手くいったと思うよ。
———-ギターソロも良いね。
だろ？
僕は特に、ソロの合間に入るリフが、妙に気に入ってしまってね、結構な長尺を使って入れている。
———-問題の詞は…大丈夫なのかい？
う～ん、まぁこのくらいの表現ができる世の中であってほしいよね、ポイズン。
———-…はぁ？
詞に関しては、まぁ簡単に言うとネトウヨを揶揄した内容だよね。
ネットの世界からTVの中まで、ネトウヨがうじゃうじゃいるじゃないか。
目障りで仕方がない。
なんでこんなに湧いてくるのかというと、裏に目的を持ったやつがいるからだよね。
———-大勢が同じ意志を持って動いているから不気味だよね。
タイマーズの歌詞にも出てくるだろ？
「その間に目的を持ったやつが着々と準備をしてる、チャクッチャクッ」ってさ。（ザ・タイマーズ収録曲「争いの河」より）
———-あれは名盤だよね。
とにかくアハアハ言ってるネトウヨ共をからかってるだけの内容だから、軽い気持ちで聴いてほしいね。
———-途中で何か語りが入ってるよね。
あれはね、Twitterの有名なネトウヨアカウントに「黒瀬深」ってのがいてね、安倍晋三退陣とともにアカウントなくなっちゃったんだけど。
———-分かりやすいなぁ。
そのアカウントに載ってたメチャクチャなデマを、メチャクチャな順番で継ぎ合わせたものなんだよ。
だから意味をなしていないし、文法もメチャクチャさ。
でも逆に言うとね、彼らが言ってることってのは、僕がメチャクチャに継ぎ合わせる前からメチャクチャなんだ。
それを伝えたかったんだよ。
歌詞カードには文字のサイズを1ポイントにして見えない状態にして印刷してあるから、顕微鏡持っている人は見てみて（笑）
———-普通は顕微鏡じゃ文字は読めないでしょ。
インクの粒子くらいなら見えるかも。
———-何の話だか分かんなくなっちゃったよ。
とにかく聴いてみてくれ、Stay Metal!
2022.4.27 Freakz
聞き手
マルセルク・アダムス・ガレット：詭弁研究科
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