発想の冴え具合が芸人みたい
ヘヴィメタルでバカ、といえばAnchangか冠徹弥だ(ほめ言葉)。
Anchangが素朴なバカであるのに対して、冠徹弥は先鋭的なバカ(ほめてます)。
発想の冴え具合が芸人みたいなのだ。
例えば「The冠」名義のアルバム「傷だらけのヘビーメタル」に、「俺なりのペインキラー」という曲が収録されている。
キャバクラで場を盛り上げられない主人公が、キャバ嬢に「何か歌って」と言われてしまう。
その情けなさ、怒りを「Judas Priest」の「Painkiller」でぶつけるのだ。
カラオケで。原キーで。
ヘヴィメタ一本で男を貫く姿は、感動すら覚える
自らをバカポジションのナンバーワンだと自負するだけあって、面白い発想の詞が多い。
だからといって楽曲の方がおざなり、というわけでもなく、ヴォーカリストとしての力量も高い。
尊敬すべきヘヴィメタルのアーティストだ。
音質面に関して言えば、ルーク篁がプロデュースしていた「So What?」時代の音質はクリアで聴きやすかった。
さすがは悪魔の仕事。
比べると、「The冠」の音質は、重いのは重いのだが、バランスが悪く聴きづらい。
それでもまあ、楽曲の魅力を損なうほどではない。
ヘヴィメタ一本で男を貫く姿は、感動すら覚える。
彼もかなりの歳だが、負けずにヘヴィメタルを貫けるか、今後が楽しみだ。
夢を諦めて生きている我々に、ぜひとも強烈な勇気を分け続けて欲しい。
2011.11.27 Freakz
(追記)
音質面だが、アルバムを出すたびに向上している気がする。
「奪冠」なんかクリアでいい音だ。(好みもあると思うけれど)
上記の文章を書いてから10年以上経ったが、冠徹弥は未だメタルを貫いている。
Ozzy OsbourneやRob Halfordのように、日本のメタル界のアイコン的存在になるのではないか?
さて、Freakzも勇気を分けてもらうだけではダメだ、行動あるのみ!
2022.3.28 Freakz
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