④無限増殖シャッフルビート Infinite Multiplication Shuffle Beat

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English

———-コレもノリの良い曲だね。

今回のアルバムは前半にノリの良い曲を集めたんだ。

でさ、メタルのアルバムにありがちなんだけど、3曲目とか4曲目にシャッフル曲を持ってくるんだよ。

コレがまた出来の良かった試しがない。

結局、「同じような曲ばかり溜まったなぁ、6/8の曲をここらで一曲入れようぜ」、ってな感じで安易に収録してるんだよ。

———-うーん、そういう例ばかりとは限らないんじゃない?

まぁすべてが駄作とは言わないが、そう感じることが多い。

でもこの「無限増殖シャッフルビート」は違う。

初めからシャッフルで曲を作ったんですよ、必然性があるんですよって声を大にして言いたいね。

———-誰に対して良い訳をしてるのやら…

だから曲名にも最初から「シャッフルビート」って入れてるんだ。

予定調和ではないシャッフル曲、そういうものを目指したんだ。

———-確かに捨て曲にはなり得ない、強烈なビートを持った曲だとは思うね。

だろ?

サビの歌メロもね、とても上手く出来たと思うよ。

日本の歌謡曲のテイストを上手く取り入れてる。

———-歌詞は…マリオのことだね。

そう、「SUPER MARIO BROTHERS」についての詞だ。

このゲームは本当に優れていてね、多分2時間は語ることができると思うよ。

———-…かいつまんでお願いします。

あんな簡単なグラフィックで描かれたものなのに、できるアクションの多彩なこと。

歩く、走る、ジャンプする、走ってジャンプすると飛距離が伸びる、踏んづける、蹴っ飛ばす、下からつっつく、走ってるときは1マスの穴には落ちない、ファイアーボールを投げる。

今ざっと思いついただけでコレだけのアクションとギミックがある。

ステージ構成もよく練られていて、何度も死にながら最適解を探し出す、いわゆる「攻略」しなければ先に進めない。

———-それは当たり前なんじゃ…

当たり前じゃないとも。

雑なアクションゲームがいかに多いことか。

当時はもちろん、質の低いゲームが粗製乱造された時代だから、適当にガチャガチャやってるだけで進んじゃうゲームとか、理不尽なほどに難易度が高いゲームとかたくさんあった。

画面が美麗に、演出も派手になった今でも、アクションがつまらないゲームは多い。

自動的に動いているというか、能動的にアクションしている実感がわかない。

今現在しっかりしたアクションゲームを作れているのは、申し訳ないけど任天堂だけしかないよ。

———-確かに最新のMETROIDもアクション性高いよね。

そう、画面が美麗に、演出も派手になっても根幹は変わらない、そこが任天堂の強さだよ。

———-…あの、そろそろ歌詞の方に…

ああ、歌詞ね。

そのマリオが、全世界的に有名なヒーローであるマリオが、実は悲観的な考えの持ち主だったらどうかな、ってのが出発点だね。

毎回毎回ピーチ姫はさらわれて。

もうさ、マリオよりクッパと一緒にいる時間のほうが長いって。

———-…それは、なんてペシミスティックなマリオなんだ。

どうせオレなんて、みたいにやさぐれるマリオなんて、なかなか斬新じゃないか。

ただ一つの心配は、宮本茂さんに怒られないかということだね。

———-一回怒られて痛い目にあえばいいよ。

…こんなに好きやのに、つれないなぁ…

———-…イモ欽トリオ…

2022.5.18 Freakz

聞き手

マルセルク・アダムス・ガレット:詭弁研究科

 

 

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