自分の表現したいことを貫き通す
ケラリーノ・サンドロヴィッチという名を、劇作家としては用いているが、私にとってはいつまでも有頂天のKERA。
KERAほど自分の意志・信念を曲げない人もいないだろう。
何を犠牲にしても、自分の表現したいことを貫き通す。
有頂天がメジャーデビューする際、KERAはすでに劇団での活動も開始していた。
音楽会社の人に、有頂天に集中するためにもう劇団はやめなさい、と言われたそうだ。
しかしKERAは「自分のやりたいことができなくなるならメジャーデビューしない」と突っぱねた。
私なら「ハイわかりました」と言ってしまいそうだ。
メジャーデビュー後も「MR.ナゴム」名義で、インディーズでも活動。
レコードも出していたはずだ。
最近では音楽家としてより、劇作家として名をあげてしまった。
一作だけKERAの演劇を見たことがある。
ハルディン・ホテルという公演だった。
演劇のことは詳しくないのだが、面白かった。
この世界をやりたいことの札で埋め尽くせ!
自分のやりたいことだけをやり続けることは、実はとても大変だ。
生活や、金銭的なことや、家族のことや、その他いろいろなことと、自分の信念を天秤にかけ続けなければならない。
多くの人はその信念を守るための戦いに疲れ、信念を捨てる。
私もその一人だ。
何かで読んだKERAの言葉にこういう内容のものがあった(引用ではない)。
「やりたいことの札とやりたくないことの札を、交互に使ってバランスを取るなんてごめんだ。
この世界をやりたいことの札で埋め尽くせ!」
私にはできなかったことを飄々と続けるKERA。
彼の作品に触れるたび、私は憧れのような感覚を持つのだ。
2009.11.21 Freakz
(追記)
最近では、すっかりケラさんの演劇にハマってしまい、都合が合えば観に行くことにしている。
「百年の秘密」
「社長吸血記」
「ちょっと、まってください」
「睾丸」
「キネマと恋人」
…結構観に行ったなぁ。
ナイロン100℃公演は、じつに頭の中をかき回してくれる。
意味はつかめないんだけど、面白い。
こんな経験、なかなかできない。
「キネマと恋人」はもっと分かりやすい内容で、これもまた面白かった。
テレビで入った怪奇恋愛作戦も気に入ってしまい、ブルーレイまで買ってしまった。
瀬戸くんの出る「世界は笑う」も超観たいんだけど…行けるかな?
2022.5.19 Freakz
コメント