賛辞する言葉は枚挙にいとまがない
「10年に一人の名ドラマー」「予測不能のオカズ」「へヴィメタル以外のドラマーにも影響を与えている」…などなど、彼を賛辞する言葉は枚挙にいとまがない。
「Slayer」の現ドラマーである。
私は彼のドラミングがすこぶる好きだ。
彼以上のドラマーはなかなか見つからない。
楽曲のノリを牽引する
ドラムはリズムをキープするパートでありながら、正確であればよいというものでもない。
正確無比が良いのであれば、リズムマシーンが最良ということになってしまう。
名ドラマーはリズムをキープしつつも、時には走り、時には少し遅れながら、楽曲のノリを牽引する。
疾走感が格段に上
「Slayer」におけるデイヴのドラミングの特徴が顕著に感じられるのは、疾走パート時だ。
意図的にタイミングを少しずらしているのだろうか。
同じテンポでも、他のドラマーが叩くのと比べて疾走感が格段に上だ。
「急がなきゃ」という焦燥感を感じるドラムだ。
これがスラッシュメタルにはとても良い影響を与える。
スラッシュメタルにとって疾走感は重要なファクターだからだ。
印象的で予測できないオカズをぶちこむ
また、オカズの多さ、多彩さは他に類を見ない。
手数が多いだけのドラマーは星の数ほどいるが、これほど印象的で予測できないオカズをぶちこむドラマーは、他にはいない。
1曲1曲入念にドラムパートを練り上げて作られている感じだ。
疾走感と予測不能のオカズ、この2点において、Dave Lombardoは名声を欲しいままにしているのだ。
年齢には誰しも勝てないもの
しかし、最近は歳も歳だし、昔ほどパワフルなドラミングが聴かれなくなった。
もちろん、疾走感や特徴的なオカズは健在ではあるのだが、体力が追いつかずに軽いアレンジで済ましている箇所がよく見られる。
引退間際の横綱が、体力的には落ちてきているのだが、技術だけでなんとか白星をつないでいる。
例えるならそんな印象を受けるのだ。
年齢には誰しも勝てないものであるから、仕方がないことなのだが、少し寂しい。
2010.1.14 Freakz
(追記)
「Slayer」から最後に脱退したのが2013年。
その後もちょこちょこと活動していたらしいが、2022年現在は、なんと「Testament」に正メンバーとして在籍している。
ニューアルバムが出たらDave目当てで買ってしまうではないか。
2022.11.22 Freakz
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