初めに
なんと、今年に入って3度めの青森県内でのライブ。
行ってまいりました、弘前はMag-Netでの、なんと無料ライブ。
(ほんとに無料だった!!)
7時開演ということで、6時45分位にはついたのだけれど、すでにかなりのお客さん。
そして驚いたことに、ステージには幕がなく、「人間椅子」の3人が自分でセッティングをしているではないか。
これはなかなか見られない光景だ。
「地獄の料理人」を途中まで演奏し、ギターが高過ぎるとか、二人のマイクをもっと高くとか、細かく指示を出していた。
演奏が切れるたびに鈴木が「途中までですいません」と小さな声で謝っていた。
マイクのボリューム調整の時には、3人が歌を歌って調整していた。
ノブが何を歌っていたのかはよくわからなかったけれど(何かの歌謡曲か?)、鈴木は「太陽黒点」、和嶋は「なまはげ」だった。
3人がはけ、本番がスタート。
今日風邪気味の私。
後方でゆっくりと観させていただこう。
此岸御詠歌
いつものSEに合わせて3人が登場。
新調きゅらきゅきゅ節
最近は間違いなく冒頭で演奏される1曲。
お客さんはすでにノリノリだ。
ねぷたのもんどりこ
今年の弘前ねぷたまつりは事故のため、日程の途中で中断してしまった。
その影響からか、前回青森で観たライブではプレイされなかったのだが…待ってました!
今回は弘前だしね、外せないものね。
しかし冒頭のリフは非常にテンションが上がるね。
中盤、鈴木の笑い声の後に、そのリフが炸裂するところなんか鳥肌モノだよ。
単純なリフなのだけれど、良いリフの必要条件は簡単に口ずさんでしまえることだ。
MC
今日は珍しく天気がよく、「本日はお足元の悪い中…」は無し。
イベントに呼んでくれてありがとう的なスタート。
ここでもうメンバー紹介。
「弘前は松原の和嶋慎治!」、「弘前は樹木の鈴木研一!」といった感じ。
昔から聞き慣れている地名が出てきて何だか嬉しい。
ノブだけ関東で落ちがついた(高円寺って言ったかな? 忘れた)。
和嶋の「ここにいる全員は仏さま予備軍だ」という話から次曲へ。
悉有仏性
これまた前回のライブではプレイされなく、聴きたかったと思っていたので嬉しかった!
やはりラストのああ極楽パートが好きだ。
静と動が入り乱れて、気合が入るよ。
幻色の孤島
久しぶりに聴いたなぁ。
久しぶりに聴いて改めて思ったことは、とんでもなく執拗に構成を練ったプログレだということ。
中盤から始まるインストパートは、これでもかと畳み掛ける。
近作にはない、マニアックな1曲だなぁ。
りんごの泪
弘前だし、これまた外せない1曲。
だいぶ久々に聴いたので、少し新鮮に感じた。
この曲を知っているお客さんも多いのかもしれない、客席はノリノリだった。
MC
ツアーをやっていると、だんだんライブではプレイされなくなってくる、いわゆる「お蔵入り」する楽曲が出てくるそうだ。
新作「無頼豊穣」の中では「ミス・アンドロイド」がそれにあたるらしく、ツアーの中では結局1回しか披露されなかったらしい。
いやぁー、聴きたい1曲だったのに残念だ。
当初は今日プレイする予定だったが、それは削られ代わりに「りんごの泪」が入ったそうだ。
死神の饗宴
これまた久々に聴いた(気がする)。
鈴木のボーカルがいつも以上に気合が入っていて迫力だった。
どっしりとしたリフ、中盤のテンポチェンジと、「人間椅子」の得意とするスタイルの曲だ。
深淵
いやぁ、かっこいいねこの曲。
イントロの鬱なギターも好きだし、中盤の劇的なメロディも好きだ。
しっかり構成が練ってあって、聴き飽きないな。
和嶋の声もガラガラに枯れ、逆に鬼気迫る迫力に。
ノブMC
「兄貴と呼んでくれ!」「歌ってもいいですか!」など、恒例のコールアンドレスポンス。
いつもながらテンションが高い。
宇宙船弥勒号
蜘蛛の糸は来なかったかぁ。
蜘蛛の糸のほうが好きなんだが。
しかしながら、苦しそうに出す高音が相変わらずカッコ良い。
迷信
いよいよ大詰め。
大好きだよこの曲。
リフが激しくてカッコ良いのはもちろんだが、構成の妙がこの曲の魅力の一つ。
「オーオーオー」パートと「迷信!」パート。
客が叫べるパートが二種類用意してあって、それが複雑に入り乱れる。
サイコーだよ。
「おんなじ明日にしてやるぞ」という詞も、意味深で怖い。
針の山
本編ラスト。
すごい人気だね、針の山。
客がみんな爆発したように盛り上がった。
エンディング、歯で弾いたり、抱えて頭の後ろで弾いたり、大盛り上がり。
こういう曲芸的な演出は、だれでも楽しめる素晴らしいものだね。
なまはげ
アンコール曲。
ギターソロの前にぐいっと溜めて、満を持してソロを弾く和嶋。
かつて「人間椅子」の中で、こんなにギターヒーロー的なソロがあっただろうか。
これはやはりリードトラックだけあって、「人間椅子」を知らない人も惹きつけるパワーを秘めた1曲だ。
と同時に、発想に老いのこない、和嶋の底なしの才能をも感じる。
名曲!
終わりに
今回のライブは無料ということからか、人間椅子のファンでない人もいる中でのライブ。
そういった意味ではツアーよりもアウェーな感じの雰囲気の中、やはり「人間椅子」はいつもどおりのライブを演ってくれました。
MCはいつもよりだいぶ少なめだったけれどね。
またベスト盤も出るし(この間出たばかりの気もするが…)、バンドスコアも出るし、渋谷公会堂ワンマンも決まったし、いやぁもう、行くとこまで行くしかないっしょ!
小学生の頃から聴いてる自分にとっても、「人間椅子」の行く末はとても楽しみだ。
「死ぬまで人間椅子を続ける」と和嶋はよく言っているが、私も死ぬまで「人間椅子」のライブに行きたい。
もしも死ぬこととなったら幽霊となって、ライブ会場に向かう覚悟ですよ。
次のライブがすでに楽しみなのである。
2014.9.30 Freakz
(追記)
読み返すまですっかり記憶から欠落していた。
今では信じられないが、無料ライブをしたんだった。
場所はもうなくなってしまった「弘前Mag-Net」。
9年も前のことだもんな、忘れて当然か。
しかし我ながら貴重な記録を取っておいたものだ。
幸いにも私はまだ幽霊にならずに、元気に「人間椅子」のライブに通っている。
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