- 初めに
- Kelly’s Meat Emporium
- Buried Dreams
- Incarnated Solvent Abuse
- Under the Scalpel Blade
- This Mortal Coil
- Tomorrow Belongs to Nobody
- Death Certificate
- Dance of Ixtab (Psychopomp & Circumstance March No. 1 in B)
- Black Star
- Keep on Rotting in the Free World
- The Scythe’s Remorseless Swing
- Corporal Jigsore Quandary
- Heartwork
- Tools of the Trade
- Carneous Cacoffiny
- 終わりに
初めに
「Carcass」はなるだけ前で観たかったので、ULTIMATE STAGEの方へと急ぎ足で移動。
ほどなく「CarcassTV」というカラーバーのような映像が映し出される。
むむ…グロイのきそうだな。
その「CarcassTV」の映像が一回転してショウがスタート。
回転するときに、小さくグロ画像を貼ってあったのが見える。
奴ら、やる気だ!
Kelly’s Meat Emporium
新作「Torn Arteries」は比較的大人しめなアルバムだが、その中で疾走感もあり、リフもCarcassらしいこの曲からスタート。
お客さん大興奮。
音質がすげぇクリア。
とても良く考えて作られているな。
1stアルバムの音質の劣悪さを逆に思い出させる、素晴らしい!
Buried Dreams
1曲めかと予想していたが、さすがそう簡単に予想させてはくれない。
ヘヴィなリフと美しいメロディが交錯する名曲。
構成が凝ってて、何回聴いても飽きないんだよなコレが。
Incarnated Solvent Abuse
邦題のほうが恐らく有名だろう名曲。
初めと終わりのカオティックなブラストビート、中間部のフックの聴いた疾走パートなど聴きどころ盛りだくさん。
次作「Heartwork」への布石とも思える一曲だ。
Under the Scalpel Blade
新作からもう一曲。
発売されてまだ日が浅いから、まだ体に馴染んではいないが、聴けば聴くほど実に「Carcass」らしい事に気付かされる一曲。
しかし、毎作音楽性が変わるバンドに「『Carcass』らしい」という言葉が使えてしまうのがすごい。
This Mortal Coil
アルバム「Heartwork」収録の人気曲。
冒頭のブラストビートがこの曲の象徴であるのだけれど、一瞬私は「ん? なんの曲だっけ?」と思ってしまった。
なぜならその時、Billのギターが機材トラブルで音が出ていなかったからだ。
スタッフが駆けつけ、対処を始める。
演奏はストップせずに3人で進めていく。
Billのギターの音が出たのは中盤のギターソロのあたりからだったか。
途中からでも出て良かった~、観ててハラハラしたよ。
Tomorrow Belongs to Nobody
お? コレ演ってくれんの?
と思ったらまず「Carcass」の仕掛けてきた罠だと思って間違いない。
どういうことかというと、イントロだけ演奏して、違う曲につなぐという「遊び」を彼らはよくやるからだ。
それはまるで臓器移植を示唆しているかのようでもある。
Jeffが「Let’s Go!」と叫んで曲が元気に始まったが…
Death Certificate
やはり、突然「Heartwork」収録のデスラッシュ曲へ。
これもテンション爆上がり必死のヘドバン曲であり、前方ではかなりのモッシュが行われているよう…な気がしたのは気のせいかな。
Dance of Ixtab (Psychopomp & Circumstance March No. 1 in B)
ここでまた新作から1曲。
民族的なリズムにスローなリフ。
体が自然に揺れるような心地よさ。
ある意味新作の作風を一番的確に表した曲のような気がする。
Jeffも客に拍手を求め、実に楽しそう。
Black Star
む、これまた意外な選曲。
最後まで演るのかコレは?
Twinkle Twinkleできるのか…と考えていると…
Keep on Rotting in the Free World
やはりイントロ移植でした。
同アルバムからノリノリの一曲。
初めて聴いた時はあまりのロックっぷりに驚いた記憶がある。
今では大好きな一曲で、文句なしにカッコイイ!
この曲は最後までプレイしてくれた。
The Scythe’s Remorseless Swing
改めてレポを書いてみると、新作から4曲プレイしたことになる。
フェス対応だからか、適度に間を空けて、知らないお客さんが飽きない工夫をしているのかもしれない。
Corporal Jigsore Quandary
イントロのドラムで歓声が上がる。
昔からよくプレイされる名曲だ。
しかし邦題は「人体ジグソーパズル」。
というわけで、またやってくれました。
背後に解剖の映像が映し出される。
こういう不気味さ、背徳感、インモラルさが彼らの大きな持ち味。
だんだん自分の脳ミソがキマってくる感覚。
Heartwork
説明不要の大名曲。
構成もリフも全て頭に入っていて、もはや体の一部のような一曲だ。
恐らくBillとMichael Amottの持ち味が奇跡的に融合して生まれたのであろう。
その後、このような質感を持った曲は生まれていない。
Tools of the Trade
ワオ! この曲を演ってくれるのか!
「Heartwork」で終わりだと思っていたからこれは嬉しいサプライズ。
スラッシュビートとブラストビートでグチャグチャに盛り上がる。
バックの映像はますます不気味な映像へ。
Carneous Cacoffiny
こちらはアウトロ移植とでも言えば良いのかな。
この曲の最後の部分でエンディング。
練りに練られた構成のショウは、そのへんのデスメタルバンドとの差と貫禄を見せつけた。
終わりに
いつ観ても「Carcass」のショウは素晴らしい。
観ている人が飽きない仕掛けを必ず用意するし、何よりあの奇妙な音階のリフが頭の中にこだまして離れないのだ。
まさにこれは聴くドラッグ。
堰を切ったように、鮮明なグロテスク画像の連発で彼らは去っていった。
ああ、年2回位で来日して欲しいくらいだ。
これだから「Carcass」はやめられない!
2023.3.30 Freakz
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