このままが良いじゃん、という結論になったわけ
———-どうしたのコレ？
ん？ 何が？
———-だって、この間まで吉野家のどんぶりに胎児を盛り付けたりしてたじゃない。
そんな異常なことしてたの僕？
———-そうだよ！
そうか、じゃあ正気に戻ったんじゃないかな？
———-急に爽やかなシャツなんか作るもんだから、逆に心配になるよ。
まあ実はFreakzらしくしようと色々考えを巡らせたのは事実だよ。
血の涙を流させようかとか、顔にヒビを入れようかとか、背後に安倍夫妻を立たせようかとか。
———-…そんな事ばかり考えてると病気になるよ。
まあ色々悩んだ結果、このままが良いじゃん、という結論になったわけさ。
———-いやぁ、最後の良心だねきっと。
あのね、僕を何だと思ってるわけ。
苦労して作ったマイベストってのは思い入れも強くてね
———-で、これは誰の絵なの？
80年代、カセットテープに音楽をダビングして聴くのが主流だったんだ。
マイベストを作ったりね。
———-懐かしいねえ。
何しろ5分の曲をダビングするのに5分かかるんだから、今の若い奴らには意味が分からないかもしれないね。
———-今はホント一瞬だよね。
でも苦労して作ったマイベストってのは思い入れも強くてね、大切に聴いたものだよ。
不便だけど楽しかった時代だ。
一つ印象に残っているのは、好きなメタルの曲ばかりを集めて一本のカセットテープにまとめたんだけど、後半に行くに連れて速く短くなっていくっていうのを作ってさ。
で、B面の最後の曲が「Napalm Death」の「You Suffer」さ。
———-まぁ、そうだろうと思ったよ。
面白い趣向だろ？
———-…
…
———-ねぇ。
なに？
———-これは誰の絵なのって僕は聞いたんだよ、話聞いてる？
聞いてるよ失礼な。
最後まで聞きなさい。
由来ながっ！
その80年代に、カセットテープのCMがよくテレビで流れていてね。
各社カセットテープのブランドを立ち上げて競い合っていたんだ。
中でもオシャレ路線を貫いていたのが、富士フィルムが立ち上げていたAXIA。
このAXIAのCMに斉藤由貴さんが出ていてね、そのCMをイラストにしたものなんだ。
———-ふむふむ。
言うまでもなく、僕の「すれ違いの純情通り商店街」という曲は「T-BOLAN」のヒット曲のパロディだけど、確かそのヒット曲もAXIAのイメージソングになってたなぁと思ってね。
———-それでこういうイラストになったわけね、由来ながっ！
今回はケラさんも大好き、斉藤由貴さんに敬意を評して大変豪華な仕様になっております。
———-…またやっちゃった、高いんでしょ？
うむ、6500円だ。
———-高いってば、Tシャツで6500円は。
見てみろよ、左腕にFreakzのロゴ、右腕にC9のロゴ。
豪華だろ？
———-だから高くなってるんじゃないか。
いいんだよ、安くしても大して売れないんだから。
———-…ひどい。
とにかく諸君、このシャツを着てライブに行って楽しんでくれよな、STAY METAL!
2022.5.27 Freakz
聞き手
マルセルク・アダムス・ガレット：詭弁研究科
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