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Peavyのボーカルはそういった一般的なタイプとは異なる
ジャーマンメタルバンド「Rage」のボーカル兼ベーシストだ。
ジャーマンメタルには普通、Michael Kiskeのような伸びのある高音のボーカリストがいるものだが、Peavyのボーカルはそういった一般的なタイプとは異なる。
高音部はどちらかというとシャウトに近い。
ちょっときつそうに出す辺りが、焦燥感を煽って心地よい。
また、デス声に近い咆哮も用いる。
ジャーマンメタルにおいてこれはかなり珍しい。
このことは「Rage」の楽曲をより男らしいものへと変化させている。
毛色の異なる声を使い分ける
咆哮とメロディを使い分けるという点では、「Forbidden」のRuss Andersonが思い出される。
また、ムックの逹瑯もデス声を用いることがある。
「Slayer」のTom Arayaは、初期は高音シャウトも用いていた。
彼らのように毛色の異なる声を使い分けるということは、なかなかできないことだ。
大抵は年齢とともに、その使い分けができなくなる。
Peavyも最近はあまり高音は使わず、淡々としたボーカルになってしまった。
仕方がないことなのかもしれないが、少し残念だ。
2010.4.13 Freakz
〈追記〉
これは2010年に書いた記事だから、もう13年以上経過したことになる。
相変わらず「Rage」は元気いっぱいにライブをしている。
Peavyの容貌は、若い頃とはまるで変わってしまったが、コンスタントにジャーマンメタルを発表しているのだからスゴイ。
彼以外のメンバーはコロコロ変わるので、ほぼ彼のソロユニットと考えて良さそうだ。
LOUD PARK 16で初めて観たけれど、高音シャウトも十分に出ており、素晴らしいショウだった。
「毛色の異なる声を使い分けるということは、なかなかできないことだ」と書いているが、時代は変わり、数種類の声を使い分けるボーカリストも珍しくなくなった。
ジャーマンメタルという呼称は使われなくなったのかと思っていたけれど、「ドイツ産メタル」という意味ではまだ使われるようだ。
この度来日の決まった「Rage」だが、「ジャーマンメタルの雄」のような記事を見かけた。
ちょっとスケジュール的に私は観に行けないのが残念だが、「Rage」のようなバンドが元気な姿で来日してくれるのは嬉しい限りである。
2023.11.20 Freakz
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