芸で止まってしまってはいけない
「Origin」のグラヴィティ・ブラストは確かにすごい。
これどうやってるの!? と思わせるほどの音圧。
これはこれで一つの芸だ。
しかし、芸で止まってしまってはいけない。
そのグラヴィティ・ブラストという技を、楽曲中で上手に調理していないと、それはただのすごい技で終わってしまう。
Originの2ndアルバム「Informis Infinitas Inhumanitas」なんかはそれで、展開に起伏が無くひたすらブラストするだけだ。
ブラストのすごさを堪能することはできても、曲としては感動できない。
これではブラストだけCDにぶち込んでも同じことだ。
抑揚のない展開を私が好きではないだけ・・・という単純な問題ではないはずだ。
新しい音楽性の提示というものは非常にデリケートなもの
例えば「Terrorizer」の1stアルバム「World Downfall」。
このアルバムは、当時新しかったブラストビートを提示してくれる作品だが、非常にバランスが良い。
新しいものをただ詰め込んだわけではなく、今まであったビートの中に織り交ぜて使っているので、曲として非常にまとまりがよいのだ。
新しい音楽性の提示というものは非常にデリケートなもので、自分の中で完全に消化し、良い楽曲としてバランスをとる必要がある。
それができていないものを評価することは、私はできない。
2009.12.21 Freakz
(追記)
どうなんだろ、今でも「グラヴィティ・ブラスト」って呼び方、定着しているんだろうか?
でも、偉そうなこと書いてるなぁ。
「Origin」ファンの方、ごめんなさい。
凄いバンドですよ、ホント。
2022.3.10 Freakz
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