初めに
行って参りました、「人間椅子」のワンマン。
タイトルは、おどろ曼荼羅2018年春のワンマンツアー。
毎度ながら青森をツアーに入れてくれて嬉しいな。
自分の整理番号は103だから、まあまあ良いほうかな。
開場時刻となり、ドリンク代を支払い、不要なものをロッカーへと詰め込む。
ドリンクチケットはビールに替え、開演までの時間をゆったり楽しく過ごす。
私は「Slayer」のパーカーで行ったのだが、なんと珍しいことに、他にも「Slayer」パーカーを着た人を二人も発見。
「なんか『Slayer』率高くね?」と知らないお兄さんが話しているのが聞こえた。
他にも、「Metallica」で揃えたカップル、「Black Sabbath」、「The Stalin」などのTシャツを見かける。
どれも好きなバンドなので、なんだか嬉しい。
今から観るバンド以外のシャツを着るのも、こういった意味で趣深いものだ。
もちろん、敬意を評して人間椅子のシャツを着ていくのもまた一興である。
何はともあれ、ビールを飲みながら待つ。
ビールを半分くらい飲んだあたりで暗転。
仕方ない、飲みながら観るとしよう。
此岸御詠歌
いつもの登場曲。
凛とした空気が会場に満ちる。
いつ聴いても期待感が高まる優秀な出囃子だ。
私はiPodに所持音源を全てぶち込んで、ランダムで運転中に鳴らすのが常なのだが、ライブ当日この曲がかかって、うーむ分かってるねえ、とiPodを褒めたことである。
超自然現象
ライブの幕開けは最新作のパワフルな曲から。
新参のファンは変拍子の楽曲に度肝を抜かれたはず。
お客さんのノリもたいして(津軽弁でとってもの意)良く、歓声が多く上がっていた。
鈴木と和嶋も生き生きと動いていて、ノりにノっている感じだ。
りんごの泪
おうー、なんだか久々に聴いた感じがするなあ。
文句なしの名曲。
ボーカルのボリュームが少し低いかな?
もっと高くしてもいいのにな。
お客さんはかなり盛り上がっていたな。
和嶋の語り前のソロはかなり長くとっていた。
りーんごりーんごりーんご、っつってね。
幽霊列車
これまた久々に聴いたなぁ。
完成度の高さから、ライブではよく披露される定番曲。
二十世紀葬送曲のレコ発で聴いたことを思い出す。
その時は近くにいた客がおっきい声で歌っていて、ちょっと邪魔だなぁと感じていたのを思い出した。
汽笛、走行音を模したリフが文句なしの完成度。
桜の森の満開の下
初期の名曲。
弘前は桜まつりの時期だから、桜関係の曲は絶対演ると思ってたよ!
MCでの桜まつりの話題も面白かったな。
桜まつりは昭和の頃から時間が止まっているのが良いと言っていた。
確かにお化け屋敷、オートバイサーカス(和嶋は前日観たらしい)、三忠食堂の看板とか、
実に素晴らしいという話をしていた。
地元民でなくては何の話かわかるまい、はっはっはっ!
怪人二十面相
これまた懐かしい!
実にキャッチーな作品を発表したものだ、とアルバム発表時は思ったものだ。
乱歩愛がひしひしと伝わってくる。
小学生の時から乱歩が好きだった自分はとっても嬉しかったんだよなぁ。
サイレンを模したリフがこれまた最高。
夜叉ヶ池
和嶋がダブルネックのギターを出したらコレ。
キーを下げた以前のバージョンではなく、高いキーの箇所はノブが歌うアレンジ。
うん、こっちの方がしっくり来るな。
今回、和嶋は新たにダブルネックのギターを買ったらしい。
残念ながらダブルネックのギターを使う曲はこの夜叉ヶ池しかなくて、次作ではダブルネックのギターを使う曲を作ると和嶋。
12弦ギターでソロを弾いてほしいと鈴木。
命売ります
ドラマの主題歌になった曲で、とても良く出来ている。
タイアップとは思えないような複雑で激しい展開。
そうそう、人間椅子はこうでなきゃ。
後半部分は初めて聴いたのだけれど、こだわって作ってある感じがしたなあ。
洗礼
よくプレイされるが、あまりお気に入りに入ってこない曲だ。
アルバムの1曲めは当然ながら同じ方向性の曲になるのだが、その1曲めが今回のライブでは多く選出されていて、そこが少しだけれど退屈さを出してしまっていたかな。
鈴木はお気に入りの曲なのかな、激しく動いてプレイしていた。
恐怖の大王
スターウォーズのテーマを取り入れたリフが秀逸。
人間椅子らしい重厚な展開で、聴いていて飽きない。
近作の傑作であろう。
東洋の魔女
リフが入って、あれ、何だったっけ? と一瞬曲名が浮かばなかった。
しかし懐かしいなこの曲は。
修羅囃子のレコ発で聴いたことを思い出す。
その時和嶋は花魁の格好だったなあ。
人間椅子らしくて好きな曲だ。
水没都市
最近よく演奏されているようだね。
もちろん大好きな曲なので大歓迎。
展開とか雰囲気とか、和嶋が神がかっていた頃の作品で、重厚さの度合いが近作とは一線を画す。
シンプルな作風に傾いている最近の人間椅子だけれど、たまにはこういう一見さんを突き放す作品も作って欲しいなあ。
水中を揺蕩っているかのような静寂パートも秀逸。
悪夢の添乗員
ノブコーナーは最新作からこの一曲。
近作らしいポップな仕上がりで、そもそもノブの声はこういうポップな曲によく似合う。
お客さんもノリノリで盛り上がる。
そうそう、ノブコーナーから終盤の盛り上がりへなだれ込むのもいつもの展開だ。
地獄のヘビーライダー
バイクのエンジン音を和嶋が鳴らすと、鈴木とノブがバイクに跨るポーズで客を煽る。
しかしこのエンジン音と良い、ギミックの天才だね。
最新作からの鈴木スラッシュで、ローリンローリン!ってのが楽しい。
最初のリフがちょっと、「Sex Machineguns」の「リサイクル」に似てるねえ。
サビの鈴木のキーは出ないけれど、会場は大盛り上がり!
迷信
うんうん、この曲はレギュラーに生き残ると思ってたよ。
人間椅子の中では比較的シンプルな楽曲になるだろうけれど、ライブでとっても映えるのだ。
以前書いたとおり、客が叫べるパートが二箇所あるのがデカイ。
針の山
そしていつものように針の山で本編はシメ。
むむ、少しテンポが遅いか。
クリックを使ってないからこんな日もあるだろう。
和嶋の歯ギターも飛び出し、盛り上がりは最高潮。
浪漫派宣言
ここからアンコール。
おお、なんだか久しぶりに聴いたなあ。
レコ発以来かなあ。
味があって好きな曲だ。
なかなかメロディアスな一節もあって心地よい。
近作に収録されていてもおかしくない曲調。
ダイナマイト
これも久々に聴いたなあ。
周りのお客さんも拳を上げて楽しそう。
文句なしの名曲。
ヘドバンで首が痛い。
しかしこういうスラッシュ然とした曲はマスヒロのドラムを思い出すなあ。
どっとはらい
二度目のアンコール。
何となく今日のラストはなまはげではなく、この曲のような気がしていた。
重厚な構成が大好きな一曲。
ははは、とうとうプログレ部も理解できたぞ!
最近ファンになったお客さんはこのパートでびびるはずだ。
終わりに
てなわけで、和嶋のMCにあったとおり、ツアー終盤、脂の乗り切った最高のライブでした。
どうやら夏にもツアーが始まるらしく、また青森にも来てくれるようだ。
郷土を愛する人間椅子らしい。
そのまえに「NoGoD」とのツーマンに行く事になってるから、まずはそちらを楽しみに待つとしようではないか。
2018.5.6 Freakz
(追記)
「どっとはらい」のプログレ部分、私は2018年にようやく理解できたみたい。
ひねくれた構造してるからね。
中学生の頃に聞いた「人面瘡」の変拍子部分は、本当にショッキングだった。
初めてプログレというものに触れた瞬間だったかもしれない。
で、まだ理解できてないのが「暗い日曜日」。
いつか理解できる日は来るのだろうか?
2023.2.1 Freakz
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