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アーティストに対する愛を感じる
洋楽のアルバム名や曲名には、しばしば日本盤において邦題を与えられる。
この邦題には賛否両論があると思われるが、私は結構好きだ。
原文と意味が全く変わってしまっていることが、恐らく批判の理由の大半だろう。
しかし邦題には、そのアーティストに対する愛を感じるのだ。
そのアーティストを愛しているからこそ、インパクトのある(時には少し滑稽な)邦題を考えるのだ。
そもそも愛がなければ、カタカナのままでいいのだから。
「Carcass」の邦題は結構ファンがいる
一番さきに思いつくのが「Carcass」だ。
アルバムタイトルを並べると、「腐乱屍臭」「真・疫魔交響曲」「屍体愛好癖」といった感じだ。
曲名にいたっては「硫酸どろどろなんでも溶かす」
「肝組織発酵再び」
「イボイボ尿道声明」
「リゼルジン酸による嘔吐,吐瀉物による洗浄」
といった感じで、これはもうカッコいいとおもろいの境目といっても良いだろう。
「Carcass」の邦題は結構ファンがいるみたいで、あまり批判されているのを見たことはない。
このバンドはホントにバカ
「Anal Cunt」の邦題もバカで良い。
「おまえがゲイだって知ってたよ」「ジョニー・バイレントはモリッシーにケツ蹴られた」「たった今、世界で一番ゲイなやつを見た」といった感じ。
このバンドはホントにバカ。
5643曲入りのEPって…。
「Pantera」の凶悪なイメージにぴったり
バカな邦題だけではない。
例えば「Pantera」のアルバムは「俗悪」「脳殺」「鎌首」「激鉄」といった非常にクールなものだ。
「Pantera」の凶悪なイメージにぴったりで、私は気に入っている。
数え上げればキリがないし、邦題を研究しているサイトも存在するようだ。
好きだなぁ、邦題。
2010.2.18 Freakz
〈追記〉
昔は洋楽アーティストのアルバムや曲には邦題がつけられるのが当たり前だった。
「移民の歌」とかね。
いつからか邦題はつけられず、カタカナ表記が一般的になっていったのだが、「Carcass」は衝撃だったなぁ。
これを書いたのは2010年で、以降もあえて邦題を付けるバンドが出てきている。
まずは「Korpiklaani」。
「酒場で格闘ドンジャラホイ」
「ビールこそが神の水」
「酒が入れば百万馬力」
「森の中でハッスルハッスル」
「吐くまで飲もうぜ」
「痛快!飲んだくれオヤジ」
「森の木陰でクールビズ」
「いい旅、鳥気分」などなど。
芸人さんがつけてるのか、と疑ってしまうほど面白い邦題。
やっぱり愛が溢れている。
いずれも2010年以前の作品だが、当時の私は「Korpiklaani」の存在を知らなかった。
あとは「Steel Panther」。
「快楽人生」
「大好きなお前」
「ちょっと太めのあの娘」
「夜明けのヘイ!ヘイ!ヘイ」
などダサカッコイイ表題。
ただし彼らは、原題のほうが過激で、それを邦題で少しソフトにしている印象だ。
というわけで「Carcass」来日、とっても楽しみにしていますよ!
2024.3.19 Freakz
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