ライブレポート 人間椅子 2017.11.2 弘前Mag-Net

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初めに

行って参りました、人間椅子のレコ発ツアー。

弘前のライブハウス「Mag-Net」の20周年記念も兼ねているとのこと。

タイトルは「Mag-Net20周年記念ライブ 異次元からの咆哮 リリース記念ワンマンツアー」。

三浦呑竜のねぷた絵の描かれたパーカーが欲しくて、入場とともに物販に突撃したのだけれど、先行で売り切れたとのこと。

うーむ、すごい人気ではないか。

ラウパといい、どうも物販で買えないということが多いなあ。

代わりにハードコアチョコレートとのコラボTシャツXXLを購入。

オーバーサイズで着るといいかなと思って一番でかいやつを。

さて、今回のMag-Netは210人くらいの入りで、なかなかの混雑ぶり。

ドリンクチケットをビールと替え、ゆったりと飲んでいるうちに前の方に行けなくなってしまった。

まあ仕方あるまい、一段高いところからステージ全体を見られる場所を確保。

暗転、歓声。

此岸御詠歌

鈴の音が鳴り響き、いつものSEでスタート。

うーむ、やはりこの曲は登場にうってつけ。

初めてこの曲が登場に使われたときは鳥肌が立ったものだ。

以前の妖しい効果音も好きだけれどね。

超自然現象

しょっぱなは虚無の声を予想していたけれどハズレ。

シンプルで盛り上がる曲を持ってきたね。

「来る来るミラクルパワー」みたいに、以前の人間椅子の詞では決して見られないポップなワードが並ぶ。

変拍子の多い曲で、当初和嶋は難解な詞を書いていたそうだが、それを全てご破算にしてこのような詞に。

うーむ、その難解な方も聴いてみたい。

ねぷたのもんどりこ

これは予想通り、2曲めに来ると思っていた!

特に今回のジャケはねぷた絵だし、各地でプレイされそう。

テンション激上がりのリフがたまらん。

呑龍の絵の世界そのまま、これぞ人間椅子だ!

虚無の声

人間椅子のポップ性が究極に達した感があるなあ。

昔ほど複雑な構成はあえて避け、シンプルな構成に作っている。

まあそれでもフツーのロックから見たら複雑か。

色即是空空即是色。

今作の主題の簡潔な提示。

賽の河原

1stの名曲。

特有のドロドロ具合は1stならでは。

恐山のある青森県ならではの選曲か。

構成が素晴らしいし、エンディングでは強烈なカタルシスを感じられるはず。

宇宙のシンフォニー

久々の宇宙シリーズ。

「常識には鍵をしなよ」など、名フレーズ多数。

和嶋の「芳しいー」というのがなんだか耳に残る。

宇宙シリーズならではのスペーシーなギターが心地よい。

テルミンとギターを細かく切り替えて弾く和嶋が素晴らしかった。

もののけフィーバー

タイトルコールで歓声が上がる。

人気があるのかな。

人間椅子らしく猟奇的な世界が描かれているのだけれど、それをポップに調理しているので、以前ほどのグロテスクさは感じない。

コレが良いか悪いかは、聴く人の心構えによって変わるだろう。

異端者の悲しみ

ポップかつシンプルに徹した今作だが、この曲が唯一重厚さを残した曲になるか。

人間椅子のアルバムの最後の曲は、こういう曲が来ないと締まらん。

もちろん以前のものと比べるとシンプルに纏められてはいるが、やはりなかなかの迫力。

主題のリフが寂寞としていて、心に突き刺さるようだ。

芳一受難

この曲はやはり盛り上がる。

体が自然に縦に横に揺れる。

近作の中で最も扇情的なリフを持つ鉄板曲だ。

もはやセットリストからは外せない曲となったか。

菊人形の呪い

Mag-Netで録音された名盤「頽廃芸術展」からの1曲。

本日のレア曲になるかな。

実際初めて聴いたんだけれど、大好きな曲だったから盛り上がったー!

変拍子で、実に頭を振りにくい感じがたまらない。

和嶋の文学的な歌詞は究極点に達している。

月夜の鬼踊り

今作の中で、最も人間椅子らしいテイストを持った曲。

そうそう、こういうの忘れちゃだめだよ。

ねぷたの「休み」のリズムが取り入れられていて、これでねぷたのリズムは全て制覇か。

聴くほどに心地よくなってくる不思議な一曲。

エンディングのソロに突入する前の、フロント二人のハモリが最高。

相剋の家

よくプレイされる名曲。

新作「異次元からの咆哮」に不足しているのはこのようなリズムチェンジか。

あえてシンプルに作られたのだろうから、それで良いのだろうけれども、古くからのファンはもしかしたら物足りなく思っているかもしれない。

複雑な展開の名曲を聴きながらそんなことを考えていた。

悪夢の添乗員

これまた盛り上がるねー。

ノブボーカルの1曲。

単に地獄めぐりに終わらず、前向きなメッセージが込められてるのが最近の人間椅子らしい。

「ナイトツアー」ってみんなで叫ぶのが楽しすぎる。

あやかしの鼓

ライブも終盤に向かったのが分かる。

最初期のドロドロ名曲。

鈴木と和嶋のボーカルが交互に入るのが聴いていて楽しい。

何度も書いている気がするけれど、後半の盛り上がりが素晴らしすぎる。

天国に結ぶ恋

これまた最初期のドロドロ疾走曲。

盛り上がり必至の名曲。

人間椅子のライブには欠かせない。

以前から素晴らしさは何度も書いてきたからなあ。

あ、スタートのカウントがハイハット1発だけってのが、個人的に以前から素晴らしいと思っていたんだよなあ。

そう思いません?

針の山

ジャンプ楽しい!

ここ最近は必ずこの曲で本編を締めるね。

雪女

ここからアンコール。

こういう曲が今作に不足しているような。

重厚に作られた構成がたまらない。

和嶋は声がかれて高音が出ていない印象。

でもいいよ、キーを下げて作り直したりしなくても。

地獄のヘビーライダー

これは盛り上がったー!

死ぬほどヘドバンした。

「ローリンローリン」も楽しいし、「オイ!」も最高。

鈴木のキーは、アルバム聴いたときからライブでは出ないだろうなと思っていたけれど、案の定全く出ず。

でもいいんでないかな?

やはり地獄シリーズは人間椅子のライブには欠かせない物となってしまった。

なまはげ

アンコール2回め。

最近は最後に演るのはこの「なまはげ」か「どっとはらい」。

今回は「なまはげ」だったね。

重厚なのは「どっとはらい」のほうだけれど、「なまはげ」も最後にはよく似合う。

ギターソロ直前の鈴木のパフォーマンスはあなすさまじ。

終わりに

てなわけで、最高のライブでしたよー!

特にベースの鳴りが良くて感心した。

終演後は和嶋が古い同級生と写真を取っているのも見られたし。

ヘドバンに載ってたアサイラムというバーでお酒を飲んで、実兄VERTICAL語らったのも楽しかった。

人間椅子、まだまだいけるぜー!

2017.11.3 Freakz

(追記)

2023年現在、思い出のMag-Netは閉店し、無くなってしまった。

「頽廃芸術展」をレコーディングした場所がもうないというのは少し寂しい気がするね。

しばらく弘前にライブハウスがない状態が続いたけれど、今は「KEEP THE BEAT」というライブハウスが新しくできています。

この時代にライブハウスをオープンさせたオーナーの方に拍手ですね。

なんとなく文面から、「異次元からの咆哮」がシックリ来なかった感が伝わっていますね。

なぜかは分からないけど、当時シックリこなかったんだよなぁ。

相性の問題だと思うけれど。

今では好きな曲が沢山です。

2023.2.2 Freakz

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