ライブレポート Cavalera 2025.1.27 Spotify O-East

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初めに

はいはい、観に行ってまいりました、「Cavalera」の東京公演。

何しろ私は中学2年のときから「Sepultura」を聴いて育った人間。

このチャンスを逃すわけにはいかないのだ。

自分の番号が呼ばれ会場入り。

まずは物販にてTシャツを購入。

ロッカーに荷物を全部ぶち込み、ドリンクチケットをビールに変える。

場内の人はまだまばらで、「Cavalera」のみ観に来る人も多かったのかもしれない。

Sigh

このバンドを見るのは初めて。

雑誌「ヘドバン」やCDのライナーノーツで名前を見ることが多く、なんとなくだけど硬派なデスメタルバンドなんだろうと想像していた。

想像していたのだが、自分の想像がいかに的はずれであったかをすぐに思い知る。

これぞ「カオス」の一言ではないか。

「Chaos A.D.」に引っ掛けてわざとカオスにしているのかと勘ぐってしまうほどだ。

ボーカルが二人。

男性はお坊さんがかぶる先の尖った帽子をかぶって登場。

手に持っているのがフルート。

後に尺八も取り出して吹き始める。

錫杖も取り出す。

もう一人の女性ボーカルは、白ドレスに流血のメイク。

グロウルの使い手だが、手にはトランペットを持っている。

ベースのお姉さんはコープスペイント。

ギターのお兄さんも白塗りだが、こちらは和装で、脇差しを下げている。

極めつけは、二人のちびっこが、しゃれこうべを持って立っているのである。

これをカオスと言わずしてなんと言おう。

そうだなぁ、今までに観たバンドの中で一番近いのが「バロムワン」かもしれない(気分を害されたならごめんなさい)。

Melt-Banana

恥ずかしながらこちらは初めて知ったバンド。

メンバーはギターとボーカルのみ。

後はすべて打ち込みだ。

パンキッシュなギター、甲高いヒステリックなボーカル。

そこに激しいドラムと効果音が乗っかる。

現代音楽のようにノイズの嵐になったと思いきや、パンクのように突っ走るし、激速ブラストも登場するという、こちらもある意味カオスな曲展開。

いやぁ、世の中広いわ。

面白いバンド、いっぱいいるものだな。

Cavalera

The Curse

さて、メインアクトの登場である。

「Sepultura」の最初の音源「Bestial Devastation」のオープニングが流れる中、メンバーが登場。

Cavalera兄弟は想像より若々しい。

Bestial Devastation

初期衝動の塊のようなタイトルトラックからスタート。

一気に会場はモッシュの嵐へ。

速い、速すぎる!

確かに「Sepultura」時代もアルバムより速くプレイしていたが、ここまで速いとは。

自分はヘドバンも追いつかず、半分のペースで。

モッシュの中で楽しそうに暴れている皆さん、今日はこんな曲ばっかりだから体もたんと思うよ。

Antichrist

ほぼブラストビートに達している、と表現される初期の名曲。

Igorも年齢的に叩けるのかなぁ、と勝手に心配していたのであるが、これはまだまだいける!

Necromancer

初期の曲は、後年の練り込まれたものと違い、シンプルな構成の楽曲が多いのだが、その分聴いている方のテンションはぶち上がる!

曲終わりで「以上、Bestial Devastationでしたー(意訳)!」とMaxが叫び、一旦はける。

Morbid Visions

再びMaxたちが登場。

これは順番にアルバムをプレイしていく趣向かも。

そのままアルバムのタイトルトラックへ突入。

もうね、なんつー速さだ。

「Slayer」が速いのは周知だけれど、それとは質感の異なる、もっと肉体的な速さ。

オリジナル版はあまりの音のチープさに驚き、一周回って好きな私であるが、クリアな音質で聴くこの曲もまた素晴らしい。

Mayhem

やはりアルバム「Morbid Visions」から立て続けにプレイするようだ。

前作の曲よりは構成をより考えてつくてある印象。

中央でモッシュしている人たちは、やはりあまり動けなくなってきてる。

このペースで最後まで動けるはずがない。

Crucifixion

こちらも速いのは相変わらずだが、一緒に「Crucifixion!」と叫べるのが楽しい。

随所随所に挟まれるブレイク等で感じていたのだけれど、「Cavalera」は上手い。

テクニカルとは違うけど、演奏が上手い。

ワールドワイドのバンドは一味も二味も違う。

Funeral Rites

イントロで「Black Sabbath」の曲「Black Sabbath」から有名なあのリフを引用。

ふむ、そういえばこの曲のイントロも似た雰囲気を持っている。

元ネタというか、何からインスパイアされて作ったかの種明かしみたいで楽しい。

曲が終わり、Maxが「以上、Morbid Visionsでしたー(意訳)!」と叫んで再びはける。

Intro

というわけで、第3部はこのアルバムの出る幕というわけだ。

ヒッチコックの効果音で有名なこの曲は、リメイク版では違うものに差し替えられていたが、ライブでは本物を使ってくれていた。

From the Past Comes the Storms

恐らく「Sepultura」の出世作。

世間の評価をガラッと変えてしまった曲がコレであろう。

前作までの、初期衝動で突撃! という姿勢は若干減退し(これでもね)、複雑で緩急のついた構成の一曲だ。

まさにスラッシュメタル。

次作の「Bneath the Remains」に音楽性をつないだような曲で、私は超好きだ。

イントロのリフで歓声が上がったから、同じようなことを思っている人がいたのだろう。

To the Wall

この曲は聴きたかった!

だって、リフがかっこよすぎるんですもの!

タイトルコールの瞬間は、自分は叫んでいたかもしれない。

Inquisition Symphony

おお、この長尺のインストをプレイするのか。

練り込んでるし自信作なんだろうなぁ、と思って聴いていたら、最後までプレイされずメドレー形式で次の曲へ。

Escape to the Void

この曲は外せないよなぁ。

MVも作られてたし、何より妙にキャッチーなのだ。

中学生時代、クラスにもう一人いたメタル好きの友人と、「Escape to the Void良いよなぁ」「良いよなぁ」って話していたことを思い出す。

R.I.P. (Rest in Pain)

よっしゃ、これも聴きたかった!

気のせいかどうか分からないけれど、旧盤の「Schizophrenia」の中で、この曲だけちょっとテンポが速い気がするのだ。

いや、全曲速いんだよ、速いんだけどこの曲だけ特別速い気がしてたものだよ。

全員で「Rest in Pain!」と叫ぶのも楽しい。

Maxが「以上、Schizophreniaでしたー(意訳)!」と叫んで三度はける。

 

はて、既発のリメイク盤3枚が終わってしまった。

次はどう来るのか?

期待しながら待っていたところに、Maxが現れ一言「ケイオース!」

Chaos B.C.

Maxの掛け声に合わせて、打ち込みのサンバが始まる。

もうね、一瞬会場がブラジルになったよ。

ブラジルO.Eastだったなアレは。

「Roots」のボートラで収録されていたもので、「コレ地味に好きなんだよな」って思っているメタラーは結構いるはず。

打ち込みからそのまま繋げるは…

Refuse/Resist

この曲しかないわなぁ。

私が中学生の頃に「Sepultura」は分裂してしまったので、当然生で聴くのは初めてだ。

残念ながら最後までプレイはされず(あの速くなるパート聴きたかった)、メドレーで次の曲へ。

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すみません、記憶が曖昧なんですが、この曲挟まりましたかね?

Setlist.fm観ながら書いているんですが、記憶に残ってない。

Territory

これまた「Chaos A.D.」から人気曲。

最後までプレイとはいかずとも、客に「War for Territory!」と歌わせようとマイクを突き出すMax。

いい雰囲気だ。

ちょっと記憶が曖昧なんだけど、この曲だったかな?

MaxとIgorがアイコンタクトで意思疎通をし、徐々にスローダウンして終わる…予定だったんだと思われるんだけど全然合ってねぇ! ってなったの、この曲だったかな?

ともかく、これにて本編は幕。

Troops of Doom

ここからアンコール。

「Troops of Doom」といえば「Sepultura」時代からの人気曲かつ鉄板曲なのだが、当時はアルバム収録バージョンからアレンジを変更して演奏されていた。

ストレートなスラッシュっぽく展開を変えられており、「Schizophrenia」の旧盤のボートラに収録されていた。

それはそれでもちろん好きで、というか若い頃の自分は「こっちのほうが断然ええがな」くらいに思っていたのだけれど。

今の自分の結論、「Morbid Visions」バージョンのほうがカッコいい!

無論今回はそのバージョンで演奏された。

特筆すべきはスローなパートで始まり、速いパートに突入するのだが、その後に更に速いパートが襲いかかるあの部分。

ここが失神しそうなほどカッコいい。

メドレー

ラストはまさに「ケイオス」の一言のメドレー。

Setlist.fmで確認しても記憶に残っていないものもある。

「Slayer」の「Black Magic」で始まったのは覚えてる。

「Morbid Visions」をもう一回演ったのも覚えてる。

この後「Dead Embryonic Cells」

「R.I.P.」と続いたらしいが、ちょっと記憶が飛んでいますね。

「Biotech Is Godzilla」が始まったのは覚えてる。

これはサビのみで、あの速いパートを聴きたかったものだ。

最後はもう一回「Bestial Devastation」…らしいが、正直ラストのカオスメドレーは記憶が曖昧である。

脳のシナプス切れまくったかもしれん。

終わりに

というわけで、前座2バンドも含めて、今回のイベントは素晴らしかった。

まだ1月だが、今年の良かったライブ五指には入りそうだ。

「俺達がオリジナルのSepulturaだ!(意訳)」とMaxが叫ぶ場面もあった。

私は、現「Sepultura」も活動休止するし、オリジナルメンバーで「Sepultura」復活か? などと思っていたのだけれど、この宣言は逆の意味にも取れる。

はてさて、どちらに転んでも良い、我々はその素晴らしい楽曲たちを享受するのみだ。

2024.1.30 Freakz

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