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速きは善、遅きは悪
私は若い頃、とにかく速い曲を追い求めた。
今でこそ、そんな偏った価値観は持っていないが、中高生の頃は「速きは善、遅きは悪」とすら考えていたものだ。
とにかく速い曲の虜だったのだ。
近所にあるレコード店にあったパンフレット(確かFEMSのやつ)を見て、良さげなものを買いあさった。
その中の一つに「Sepultura」があった。
「Slayer」よりも好んで聴いていた
初期~アルバム「Arise」まではとにかく速い。
狂ったように聴きまくったものだ。
当時は「Slayer」よりも好んで聴いていた記憶がある。
スピードよりヘヴィネスに重点が置かれるようになった
「Arise」の次のアルバム「Chaos A.D.」から「Sepultura」は大きな変化を遂げる。
リフはより単純なものに変化し、スピードよりヘヴィネスに重点が置かれるようになった。
この変化が私は残念だった(今では一番好きなアルバムだ)。
(余談だが、私はケイオスADメタルボックスなるものを持っている。貴重?)
さらに次作「Roots」で私は完全に「Sepultura」と決別した。
スピードをもう彼らが求めていないことがはっきりと分かったし、今後音楽性を戻すこともないだろうという確信も持てたからだ。
「Roots」の最終曲「Dictatorshit」は速い曲だが、義務感から作ったことが明らかで、「欲しかったのはコレだろ」的な態度がシャクに障ったものだ。
昔ほどのパワーを感じなかった
最近になって、Max Cavalera脱退後の「Sepultura」をようやくチェックしてみた。
残念ながら昔ほどのパワーを感じなかった。
それとも私の感性が劣化したのだろうか?
「Sepultura」はあまりに若い頃に触れたために、正常な判断ができないバンドだ。
あの初期スラッシュサウンドは、私にとっての理想郷のようなものだ。
2010.6.22 Freakz
〈追記〉
これは2010年の記事か。
13年も経てば考え方も変わるものですね。
今では「Roots」も嫌いではないアルバムだが、「Chaos A.D.」の方が完成度が高いという意見は変わっていない。
Max脱退後の「Sepultura」はやはりまだチェックしていない。
むしろ「Soulfly」や「Cavalera Conspiracy」の方に惹かれた。
去年、DOWNLOAD JAPAN 2022で初めてMax Cavaleraを生で観ることができ、感慨深いものがあった。
何しろ自分が中学生の頃からファンなのだから。
「Cavalera Conspiracy」は初期のスピード感や衝動性を再び追求したプロジェクトで、是非来日して欲しい!
この来日ラッシュで来ないかな?
2023.11.10 Freakz
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