初めに
さてさて、行ってまいりました、LOUD PARK23。
こうやってラウパのレポを書くのも6年ぶりということになるね。
楽しかった思い出を反芻するという意味で、レポートを書くことはとても楽しいものである。
その日の経験を追体験するような感覚。
例年、ほしいバンドのシャツが買えず懊悩していたので、今年は先行物販にチャレンジ。
昨夜、「高円寺メタルめし」でたくさんビールを飲んだので寝不足だが、老体に鞭打って幕張メッセへ。
小雨の降る中、なかなかの長さの行列が物販前に。
自分はGOLDチケットだったので、存外にスイスイと進んだ。
この辺の仕切り方は上手だったと思う。
一般よりGOLDの待ち時間が長いという逆転現象が起こっては絶対にいけない。
それはつまり誰もGOLDを買わなくなる、つまりフェスの衰退につながるからだ。
欲しかった「Pantera」「Kreator」「Carcass」のシャツの他に、傘を衝動買い。
大満足!
今度は入場の列に並び、クロークに荷物を預ける。ここもGOLDはスイスイ、ほとんど待ち時間なく、早々と臨戦態勢になることができた。
運営さんお見事。
開場に入り、ビールを買った頃には、すでに「Bridear」が演奏中。
Bridear
初めて観る日本の若手のバンドだけど、なかなか激しくてカッコイイ。
演奏も十分に上手い。
知らないカッコ良いバンドがまだまだあるものだな。
さて、ちょこっと左に移動すればすぐにBIG ROCK STAGE。
そして待ち時間も短い。
ここはもうさすがラウパとしか言いようがない。
Jason Richardson & Luke Holland
事前予習で、あまりのバカテクにひっくり返ったコンビ。
故に鑑賞の主目的は「ほんとにコレ再現できんの?」という点だったが、ほんとにやんのね、すげぇ。
ふたりともクールに演奏していたけれど、なにせギターとドラムだけのコンビ。
ショーを飽きさせないようにするのが難しい。
前夜の睡眠不足もあって、立ちながら寝そうになってしまった。
H.E.R.O
彼らの爽やかな歌声と演奏を聞きながら、飲食エリアへ。
朝食を摂っていなかったので、エネルギーを蓄える。
屋台村もそんなに混雑はしていない。
演奏中だってのもあると思うけど、実によく考えられてある。
ノウハウの蓄積の勝利か。
Outrage
再びBIG ROCK STAGEへ。
「Outrage」では前方のお客さんがすごい盛り上がっているのが見えた。
ボーカルの方が帽子をものすごい目深に被っていて(鼻も隠れるほど)、前見えてるのかしらと心配になった。
音質は、ボーカルパートが聞き取れない箇所が多数。
ライブだからそういうものだということは知ってるけど、その後出てくるバンドたちの音質があまりに良好だったので、ついつい比較してしまう。
Breed from Within
次の「Amaranthe」に備えてBIG ROCK STAGE側から斜めに観ることにしたのだけれど、若くてパワー全開。
顔を真赤にして一所懸命叫ぶ姿は見るものの心を打ったに違いない。
前で観ても良かったかも。
Amaranthe
やはり彼らのショウは盛り上がる。
トリプルボーカル、バンドメンバーの計算された動き、Elize Rydのエレガントな所作。
総合的なショウという意味で本日最も完成されていたのは「Amaranthe」だと思う。
新しく入ったデス声の男性は、小柄ながらよく動いて客を煽ってくれる。
前任者より甲高いシャウトで、髪の毛が青い。
Nils Molinの歌はほんとに上手い。
上手すぎると言って良いくらいだ。
Elizeは歌唱力はもちろん、その妖艶なパフォーマンスが最大の武器。
キラキラ光るロングコートを途中で脱ぐと、からだにフィットしたプラグスーツのような感じ。
ただし、これもキラキラ光っている。
You shine!
はじめは縛っていた髪の毛を蠱惑的に解く姿など、ファンは彼女に釘付けになっていたに違いない。
セットリストも人気のある曲ばかりで構成されており、私は文句なく楽しめました。
Carcass
別項にまとめてあります。
Stratovarius
うん、嫌いじゃないんだよ、どちらかというと好きなんだよ。
でも全てのバンドをスタンディングで観ることは年齢的に無理なもので、必然的に休憩に当てなければならないバンドが出てくるわけで、すいません、今回も夕食兼休憩。
音は聴こえていたし、Timo Kotipeltoの声の伸びもいつ聴いても素晴らしい。
Nightwish
最後2バンドに備えるためにULTIMATE STAGEの方へと移動。
最後3曲くらいを聴いたのだけれど、すんごいかっこよかった。
特に今回はFloor Jansenの闘病、バンドメンバーの脱退等を経て行ったステージだけに、最後数曲観ただけの私にもその意気込みが伝わってきた。
Floorは特に、自分の納得できる声が出せるのか不安だったに違いない。
結果、彼女の歌唱はほんとに素晴らしかった。
バンド間の雰囲気、ジェスチャー、表情、その全てから喜びが伝わってきた。
うーむ、初めから観ればよかった。
Kreator
今回のラウパは、多くの人がそうであったと思われるが、「Pantera」が最優先。
私をメタル沼に引きずり込んだのが「Pantera」。
私がライブを観に行く年齢になったとき、「Pantera」はすでになかった。
そのため、ULTIMATE STAGE側から「Kreator」を観ることに。
「Slayer」無き今、古式ゆかしいスラッシュメタルを演ってくれる数少ないバンドだ。
Milleの煽りでサークルピットやウォールオブデスが頻発。
久々の肉弾戦ライブを楽しそうにしている人々を見て少し羨ましかったが、仕方あるまい。
Milleも「Japanese Style」のノリ方に満足してくれたように見えた。
Pantera
別項にまとめてあります。
終わりに
体はクタクタ、でも心は完全に満たされ、帰路につく。
MCの方が次回の開催もあるかもしれない旨を示唆していた。
いや、あれはきっと次回もあるような話しぶりだった。
メンツもバランスが良くて豪華、運営もほぼ全く文句なし。
ひとつ辛いのは男性用トイレが混んでいること。
メタル好きは男性が多いので当然このような事態になるのだ。
女性は普段こんなに並んでいるのかと思うと頭が下がる。
さて、LOUD PARK 24の開催を心待ちにして、筆を置くとしよう。
2023.4.7 Freakz
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