ライブレポート② 和嶋慎治 2014.1.25 弘前「萬燈籠」

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初めに

さて、ライブ時間の半分はしゃべっていたのではないかと思われるこの感謝祭。

おしゃべりの中から思い出せる限りここに書いてみたい。

口寄せ

以前、青森県にあるABA(通称アバ)という放送局で「人間椅子倶楽部」というテレビ番組を放映していた。

コアなファンの方なら当然ご存知だろう。

私も当時は高校生。

ビデオに録っては見ていたものだ。

その番組内の企画で、恐山のイタコと口寄せをする、というものがあったそうだ。

和嶋は祖父とか先祖と話をするのでは面白く無いと感じ、Jimi Hendrixを呼んでもらうことに。

口寄せをする前に、死んだ日時や死因、どういった人生だったのかというプロフィールを提出する必要があり、これだけの情報を見たら誰でもできるのではないかと苦笑いだった。

降臨したJimi Hendrixは南部弁。

「死ぬときはどう思いましたか?」という和嶋の質問に、イタコは「あの時は苦しかった」という当たり前の返答。

アンタたちもバンドで仲良く健康に頑張りなさいよ、と励まされたそうだ。

ジミヘンに健康でって言われても、彼は麻薬常習者だったのにって笑ってた。

ん? 犬神サーカス団のCDに入ってる口寄せって、コレが元ネタなんだろうねぇ。

「The Beatles」の「Dear Prudence」と「人間椅子」の「恐山」

「恐山」の演奏が終わった後、この「恐山」のイントロのギターをメジャーに変えると…「The Beatles」の「Dear Prudence」になるんですねぇ、と自分でばらしていた。

私は「The Beatles」ほとんど知らないんだけど、たしかによく似てる。

Loudnessと共演

ブログにも書いていたと思うけど、「Loudness」と同じステージに立つことが出来て感動的だったと言っていた。

和嶋が高校生の時、コピーバンドもやっていたらしい。

高崎晃が、とにかくウマイと仕切りに感心していた。

やはり世界のギタリストは違うものだと言っていました。

ももクロ

Ozzfestでももクロと共演するにあたって、東京で一番高いスタジオと言われている「湾岸スタジオ」でリハーサルをしたらしい。

東京で一番高いということは、日本で一番高い。

日本で一番高いということは、ひょっとしたら世界でも相当高い、という話をしていた。

練習の合間に、隣のスタジオからドコドコといったバスドラの連打が聴こえると思ったら、隣では「Slipknot」がリハーサル。

「Slipknot」とももクロが隣同士でリハーサルって、コレはすごい図ですよと興奮気味。

多くのインタビューで和嶋が語っている通り、ももクロにかなり入れ込んでいるご様子。

天使が人間の姿になるとこうなるんだろうなあ、とか、ファンになっちゃったのかな?

ももクロは小さい頃からアイドル目指してきただけあって、気合の入り方が半端無いとも言っていた。

確かにここまでのし上がってきたのは彼女らの気概そのものという気はするねぇ。

一生懸命で魅力的だよね、あのグループは。

ももクロのステージでは、ギターソロの時も誰も自分を見ていない、という話もしていた。

一万人が無視の状態だって。

Ozzfestのパス

和嶋はOzzfestに2日とも出演している。

1日は「人間椅子」で、1日はももクロで。

なのでOzzfestのパスを2日分持っている、と自慢してた。

実際会場にも持ってきていて、鼻高々に見せてくれた。

Ozzfestに2日とも出たのは和嶋の他に、「Slipknot」の二人だけ。

だから日本でこのパスを2つ持っているのは僕だけだと、すごいご満悦のご様子。

微笑ましいねぇ。

遠藤ミチロウ

以前の「人間椅子」のライブのMCでも言っていた気がするけれど、ポエトリーリーディングに凝っているようだ。

その例として和嶋は遠藤ミチロウを挙げて、すごい迫力だったと賛辞していた。

確かに弾き語りになってからのミチロウの迫力は半端ない。

でも、和嶋のポエトリーリーディングもすごかった!

ルーパーを用いて効果音のように詩を盛り上げる様は圧巻の一言。

何だか「面影ラッキーホール」の「男ののど自慢」を思い出したよ。

ルーパー

こういう機械があるんだね、目から鱗が落ちたよ。

山本恭司に影響を受けて取り入れたらしいけど、たしかに弾き語りライブの可能性を感じる。

安いやつを買ったんだけど、なんとか使いこなしたいと言ってた。

サイレン

「十三世紀の花嫁」を演奏するにあたってサイレンを買ったという話は、「人間椅子」のライブでも聞いていた。

今回の弾き語りライブでも持参し、使用していた。

結構大きな音が出るので、萬燈籠のオーナーにも「通報されてしまう」と言われていたそうだ。

なので蓋を閉めて、若干のカバーをして使っていた。

ライブハウス萬燈籠

現在は弾き語りなどの、騒音の出ないライブが中心らしいが、昔は普通のバンドも扱っていたらしい。

「スターリン」が萬燈籠に来るとか、弘前のロックの聖地だったらしい。

ちなみに萬燈籠では、ライブ終了後、飲み屋のように変わり、お客さん同士で親睦を深めるのが通例らしい。

私は空腹もあり、ライブ終了とともに早々に退散したのだけれど、残ってみるのも面白そうだな。

次回はそうしよう。

高校時代の思い出

和嶋は高校生時代、卒業記念のパーティーを萬燈籠でやり、未成年ながらそこでお酒も入り、「愛ってなんだ!」と泣き叫んだらしい。

また、その当時「うすうす」というしょうもない名前のバンドをやってた話。

騒ぎすぎて床を破ってしまった話などを懐かしそうにしてた。

シンクロニシティ日記

最近妙にシンクロニシティが多くて、日記につけてるという話は和嶋のブログにも書いていた。

その現物を持ってきてて、遠目だが見ることが出来た。

中身は極私的なことも書いてて、あまりじっくりとはお見せできないと言っていた。

歌詞のアイデアをメモ

何の変哲もないスケジュール帳に歌詞のアイデアを覚書しているとのこと。

コレも現物を持ってきてて、アイデアの断片を読んでくれた。

レコーディングの工程表

スケッチブックに、レコーディングの工程表を書いていて、ひとつ済むと丸をつけていき、全てが丸で埋まるとレコーディング完成というもの。

レコーディングの最初のうちは、丸をつけるべきエリアの広さに愕然とすると言っていた。

ラブクラフトの容姿

孤独を顔で表現すると彼になり、それに対抗できる日本人の作家は夢野久作くらいだろうと言っていた。

会場から「似てる!」という声も上がった。

東郷平八郎

最近いろんなことが上手くいっているが、慢心してはいけないと自分に言い聞かせていた。

そんな心情を、日露戦争の東郷平八郎が言った「勝って兜の緒を締めよ」という言葉で例えていた。

しかし博学だねぇ和嶋は。

おみやげ

来場したお客さん全員に、和嶋からのおみやげが配られた。

まずは県外から来たお客さんのために、青森のりんご。

昨夜、和嶋と姉と母で夜なべして袋に詰めたらしい。

そして県内のお客さん用に、東京タワー型のペットボトルに入った水。

スカイツリーではなく東京タワーってのがとても和嶋らしいね。

ハゲた話

久方ぶりに実家に帰ると、母に「どうしたんだハゲでまって」と驚かれたそうだ。

「僕は、禿げてない人よりは禿げているけど、禿げている人よりは禿げていない」と、実に的確な表現をしてて笑った。

本屋でのバイト

本屋でバイトしながらバンドをしてて。詞やフレーズを思いつくと、仕事そっちのけでメモ帳に書きつけたそうだ。

思いついたフレーズを忘れないうちに、走って家まで帰って録音した経験とか。

音楽に対しての真摯な姿勢がよくわかる。

終わりに

…ってな感じで、おしゃべりがいかに多かったかが伝わるだろうか?

覚えてるだけでこの量だからねぇ。

こういうトークも、彼のソロライブの魅力の一つに違いない。

2014.1.27 Freakz

(追記)

ううむ、我ながらこの記事は貴重な気がする。

特にワジーファンにとって。

意外とおしゃべり好きなんですね。

また萬燈籠に来てくださいね。

2023.1.13 Freakz

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